音楽を身近に 青木タイセイ その日色々

トロンボーン 鍵盤ハモニカ奏者 青木タイセイのブログ

新しいジャンルのリハーサル

先日、私にとっては、新しいジャンルのリハーサルでした。
今まで、自分は、あまりジャンルに縛られず、比較的浅く、どちらかといえば広くいろんな音楽に携わってきましたが、それはトロンボーンという、単音旋律楽器だったからある程度は対応できてたのかも。(ニュアンスを細かく指定した譜面もあるし)その、ある程度も、周りが許してくれるレベルだったのだと思う。ある特定の地域の音楽に携わってると、当然、その地域の音楽「らしい」言語が当然存在する。私はある特定の地域の音楽を特化して研究してきたわけではないので、かなりの部分で自分なりの解釈で対応してきたつもりです。
その特定の音楽を徹底的に極めた方々からすると、もしかしたら大変浅はかとも映るとは重々承知の上で。

で、その私にとっては新しいジャンルとはアルゼンチンタンゴ
タンゴは、なんか、大げさで固苦しく、リズムもなんだか怒ってるようで、しかも、恋い焦がれて死んでしまいそうな自分に酔いしれてるみたいな音楽という先入観を伴った印象のため、ずいぶん聴かず嫌いな期間が長かったのであります。

しかしながら、その音楽を演奏するとなると、その印象は薄れ、あまりにも深い音楽のため、容易に入り込めない深淵な素晴らしい世界があるということが、わかりました。指揮者もいなく、誰かがコンダクトするでもなく、テンポやダイナミックスが大幅に緩急変化する、しかも、ダンスに合わせてるのか、ダンサーが音楽に合わせてるのか、いったいどうなのか。私が知る、グルーヴとは大きくかけ離れた独特のニュアンスを持つ音楽に驚愕を隠せないって感じであります。

この歳になっても、また、新しい世界に出会えたことは幸せだと思うのであります。