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トロンボーン 鍵盤ハモニカ奏者 青木タイセイのブログ

交通事情からみた欧州紀行感想 最終回 鉄道

昨日に引き続き、忘れないうちに書き留めておきました

交通事情からみた欧州紀行感想 最終回 鉄道

なにを隠そう私は「鉄道マニア」です。真のマニアから見ると機関車の型番の意味が分かる程度の「ただの鉄道好き」ぐらいですが。昨今はアキバ系とならび「鉄ちゃん」と呼ばれその存在が認識されつつあるマニア集団のひとつですね。
ただ、自分が「鉄ちゃん」であることは実は恥ずかしい。できれば隠したい。いい大人が鉄道を見て歓喜する姿はいかがなものかと、自分でもそう思っている。
しかし、所は、ヨーロッパ。しかもONJOの移動は、列車移動もある。まさに「世界の車窓から」を実体験するわけであり、その期待に溢れる私の表情からONJOのメンバーに「鉄ちゃん」であることを隠し通すことはできなかった。

●世界の車窓
おとといから東京ー名古屋ー大阪と、新幹線移動したわけですが、日本の車窓の変化の多様さはおそらく世界一かと。
高層ビル街ー住宅地ー切り立った海岸ートンネルー田園風景ー富士山ー大きな川の鉄橋がいくつも。。。と新幹線のスピードが早いことを差し引いても
その変化のスピードは「速い」
デンマークーオランダードイツーウイーンとICE(ヨーロッパの部分的に新幹線になる特急)の車窓は駅近くの住宅地とやや都会以外はほとんど、北海道のような緩やかな丘が続くばかり。ゆっくりとしか変わらない風景に他のONJOのメンバーは閉口しています。わたしは。時折、みえる大きな川や、造りがお揃いの住宅地、なんといっても、駅などで停車している、初めて見る、機関車や客車のたぐいにこっそり歓喜していたわけです。

●怒らない乗客
オランダデンハーグからドイツに向かう途中のICEで、テクニカルトラブルという理由で走ってる最中に「行き先が変更になりました」とアナウンス。
途中のケルンで降り後続の列車に乗り換えることに。行程を3分の1を残し座席指定の権利を失い、後続の列車は自由席となってしまいました。が、現地の乗客はとくに文句をぶちまけることなく自由席の列車に乗り込むのでありました。我々もしぶしぶ、乗り換え、メンバーの半分は座席にありつけませんでしたが、確かに文句を言ってももう列車はないのだから仕方ないのでしょうが。。。

●踏切 列車と人
デンマークのオーハス。ONJOがライブをやるくらいなので、決して田舎ではないはずの街だが、そこの踏切、車の片車線分の長さしか遮断機がない。それは、車は進入してもらっては困るが、人、自転車は轢かれないように気をつけて下さいね、ということなのか?
実際、オランダの路面電車は相当狭い道でも長い編成で、そこそこのスピードで、走っている。人も自転車も一緒に。
クロアチアザグレブの踏切では監視員がいるにも関わらず降りている遮断機をくぐるお買い物のおばさんを何度も目撃した。監視員は注意する様子も無い。さすがに300メートル手前まで特急列車が迫っているのに線路を横断するおばさんには運転手は長い警笛を鳴らしましたが。
危険は防ぐものではなく、自分で回避するものなんでしょう、あちらでは。

●低いホーム
最後まで分からなかったのがとても低いホーム。
あちらの列車の乗客は、ONJOのメンバー同様、大きなトランクをもった乗客が非常に多く、列車の乗り降りは一大作業になることがほとんど。にもかかわらずホームの高さは数十センチと大変低い。お年寄りに手を貸す光景が当たり前なんですが。これもやはり、線路に物を落としたときは気をつけて自分で取りなさいということなのか。しかし、階段が面倒で、線路を横切ったりすると駅員にたいそう警告されるそうです。ま、「列車が通過します」というアナウンスもなく駅をたいへんなスピードで通過する列車もあるわけですから怒られるのは当然かと。

●機関車
あちらの列車は機関車が牽引する客車列車が多い。日本では機関車を列車の先頭に車の付け替える作業が面倒なのか電車がほとんど。
わたしは、個人的に機関車が客車や貨車を引っ張る列車が好きで、中学時代は、福知山線、山陰線のディーゼル機関車が引っ張る客車列車に、わざわざ乗りにいったり、近所の貨物列車を見にいったりしていた。そういうわたしには欧州鉄道事情はたいそう魅力的なんです。
ただ、ヨーロッパの客車列車は必ずしも機関車が先頭ではなく、後ろから押している場合も。そのときの先頭は客車が先頭になっているのだが、電車の先頭車のように運転席があり、おそらく、後ろから後押ししている機関車を制御しているものと思われる。このシステムのおかげで機関車を付け替えることなく客車列車を運行することができるのだろう。